絵にするために風景を見ている。それはとても恣意的であるし、“見る―描く”の順番が逆かもしれないが、そうやってできた絵から自分のものの見方に気づくということがある。知らぬうちに、自分がその土地性のようなものを獲得してしまっていることにも絵を見て気づくのだ。
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「第10回 はるひ絵画トリエンナーレ」カタログ掲載テキスト